![]() ![]() ![]() ![]() ![]() 心の中で明治時代のおまわりさんに敬礼をしつつ、にぎやかな下町中通りに到着。 銭湯に酒屋に花屋、文房具屋さん……道沿いに並ぶ建築物は、もちろんレプリカではなく「本物」ばかりで、その保存状態の良さには驚くばかりです。ちなみに、先ほどの万世橋交番は、まるごとクレーン車でつり上げ、トレーラーに乗せて運ぶという力技で移築されたとのことですが、店舗、家屋となるとそうもいきません。なんでも、解体していった順番とは逆に、1からひとつひとつ組み立てるそうで、解体にも移築にも大変繊細な技術が要求されます。 ひときわ目を引くのが昭和初期に建てられた荒物屋「丸二商店」。外壁の銅版は、さまざまな江戸小紋のパターンに基づいて貼られており、当時の建築の粋とみごとな職人芸にはほれぼれします。店内は、アルマイトの鍋や弁当箱、箒やタワシなどの当時をしのばせる商品が陳列されていました。いまから80年前、ここで鍋を買いにきたおかあさんと店の人はどんな立ち話をしてたんだろう、そんな想像がふくらんでゆき、気分はもう、時の旅人です。 「丸二商店」同様、見事な銅板建築物である「植村邸」では、本物の職人さんが見事な手さばきで籐を編んでいました。江戸東京たてもの園では、毎月2日間、演目を変えて東京に残る伝統工芸の実演が開催されているそうで、この日は、籐職人さんと手描き友禅の職人さんがその見事な技術を披露していました。毎年秋には、東京の伝統工芸士さんが一堂に会するイベントもあり、見るだけでなく体験もできるそう! ![]() |
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