見て学ぶ・ふれて考える 〜 行ってきました、社会見学!
第1回Honda「ハローウッズ」 第2回「都心の水辺でエコツアー」 第3回「筑波宇宙センター」 第4回「首都圏外郭放水路」 第5回「富士山・青木ヶ原樹海」 第6回「いわき市アンモナイトセンター」 第7回「江戸東京たてもの園」 第8回「三鷹市 星と森と絵本の家」
第7回 木立の中にある「むかし」へのエントランス〜「江戸東京たてもの園」〜
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まずは、下町風情を味わいに

心の中で明治時代のおまわりさんに敬礼をしつつ、にぎやかな下町中通りに到着。

銭湯に酒屋に花屋、文房具屋さん……道沿いに並ぶ建築物は、もちろんレプリカではなく「本物」ばかりで、その保存状態の良さには驚くばかりです。ちなみに、先ほどの万世橋交番は、まるごとクレーン車でつり上げ、トレーラーに乗せて運ぶという力技で移築されたとのことですが、店舗、家屋となるとそうもいきません。なんでも、解体していった順番とは逆に、1からひとつひとつ組み立てるそうで、解体にも移築にも大変繊細な技術が要求されます。

ひときわ目を引くのが昭和初期に建てられた荒物屋「丸二商店」。外壁の銅版は、さまざまな江戸小紋のパターンに基づいて貼られており、当時の建築の粋とみごとな職人芸にはほれぼれします。店内は、アルマイトの鍋や弁当箱、箒やタワシなどの当時をしのばせる商品が陳列されていました。いまから80年前、ここで鍋を買いにきたおかあさんと店の人はどんな立ち話をしてたんだろう、そんな想像がふくらんでゆき、気分はもう、時の旅人です。

「丸二商店」同様、見事な銅板建築物である「植村邸」では、本物の職人さんが見事な手さばきで籐を編んでいました。江戸東京たてもの園では、毎月2日間、演目を変えて東京に残る伝統工芸の実演が開催されているそうで、この日は、籐職人さんと手描き友禅の職人さんがその見事な技術を披露していました。毎年秋には、東京の伝統工芸士さんが一堂に会するイベントもあり、見るだけでなく体験もできるそう!

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丸二商店荒物屋「丸二商店」。小さな銅板を組みあわせて作る模様がきれいです。2階の壁は「網代」という江戸小紋柄。

武居三省堂建物だけでなく、店内も当時のようすを再現。明治創業の文具店「武居三省堂」には、立派な筆が並んでいました。

伝統工芸士さん伝統工芸士さんが籐の座椅子を編んでいるところです。そのみごとな手さばきは、見飽きることがありません。

井戸ポンプ いまや東京ではめったに見られない井戸ポンプ。洗濯機がないむかし、主婦たちが「井戸端会議」をしながら洗濯している姿が浮かびます。

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