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![]() | “ガンバるぞー!” |
思い出してきた。あれは高校のとき、海水浴、浜辺で投げた感じ……。 “そうそう! それがバックハンドスロー” 気をよくしたボクは、サイドアームスローにトライするが、ディスクがフラフラして、うまく投げられない。 “野球のボールを投げるイメージとはちがうんだよ。腕を振っちゃうとダメなんだ。親指はディスクの表に軽くのせるようにして、人差し指と中指を裏にしっかりとつけ、中指の腹でディスクのヘリを押さえて、ヒジを軸に、手首を電球を取りかえるときみたいに、回転させて投げるんだよ!” “電球ですか…” その瞬間、ディスクがスーッと、ストレートで師岡先生めがけて飛んでいく。 |
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“!”
“それだよ! それ! あとはサイドアームスローを頭の上でおこなう、アップサイドダウンスローで完璧だね!” 師岡先生のその言葉を聞きながら、ボクはここにくるまでのことをすっかりと忘れてしまっていた。 |
“10種目あるんだったら、どれかで日本代表になれるかも。それに、マンガ雑誌はジャンプだけじゃないし、そうだ、今度は少女誌にもちこみしてみよう!”
“二兎追うものは二兎ともえる”と、人生は甘いものだと勘ちがいしたまま、ふたたびクロスくんは歩みはじめるのだった。 “ガンバるぞー!”(ところでクロスくん、このコーナー、今回で最終回だって知ってた?) |
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