クロスくん、スポーツクラブに行く!
“うわー! マンガだー!”
そう言いながら、僕の手からネームを奪っていったのが、宮城島 渚ちゃんだった!
“だけど、あんまりおもしろくなーい!”
“ぐえっ!”
鋭いシュートが僕の内角をえぐっていく。同じことを担当編集・Iさんにも言われた。
そして、渚ちゃんにも……。
“いまって、こういうマンガより、リアリティのあるのがいいような感じがする! たとえばスポーツものとか!”
スポーツもの! そうか! その手があったのか……たしかに、バスケの『スラダン』とか、テニスの『王子様』とか、スポーツマンガは売れている! けど、僕がマンガにできるスポーツって……。
“じつは、いいスポーツがるのよね! よかったら、いっしょに来てみない!”
“エッ?”
京王線が上北沢の駅に停まると同時に、渚ちゃんに引きずられるように僕が向かったのが『スポーティングソサエティ ナンバーワン』だった。
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