A Rosarian's Diary
12月6日(日)晴れ

ふたたび駒場ばら園へ。名札のついた大苗がずらりと並んでいる。前回にくらべると、知っている名前も多くてうれしくなった。ちょっと気になっていたキャラメル色の花がつくバタースコッチの苗もあったが、あまりに大きくて「こりゃベランダにおさまりきらん」と諦める。次にイングリッシュローズを物色。オールドローズとモダンローズを掛け合わせて誕生したイングリッシュローズは、オールドの花型、香りのよさをひきつぎながら、モダンの豊富な花色、四季咲き性をもつという、お楽しみいっぱいのバラ。園のおばあさんいわく“まるっこくて、くちゅくちゅした”花が咲く。その“くちゅくちゅ”にひかれてセントセシリアという苗を購入。粉粧楼と同じうすさくら色で、ぽっこりとしたティーカップ型の花が咲くらしい。

何本かある苗の中から1本を選んでさしだすと、おばあさんは私の顔を意外そうに見て「あなた、わかるじゃない」とほめてくれた。●太くてしまりのある枝が3本以上あること●切りくちの木質部が薄くて中心の髄が太いこと●虫がいたり、根もとにコブがあったりしないこと……という選び方のポイントは、いちおう勉強してあったのだ。ふふん。そして今日は、赤いニット帽をかぶって、せっせと植えつけをしているおじいさんも見かけた。そういえば後継者らしき若いひとが働いているようすがないけれど、もしかしたら、ふたりの代でこの小さなバラ園は終わりなんだろうか? そんなことを考えたら、帰り道はちょっとせつなくなった。

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新しく中間入りしたセントセシリア。
すでに植えつけ完了しているので、根が落ち着くまで
このビニールポットに入れておくように言われた。
いい肥料が入っているらしく、鼻を近づけるととてもくさい。



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