A Rosarian's Diary
11月27日(金)くもり

[伊丹ばら園]に粉粧楼とテリハノイバラの新苗を注文(郵便局で払い込み)。この子たちはこれから接ぎ木され、来年の春に私の手元に届くことになる。接ぎ木というのは、プロの人たちがおこなう繁殖法で、台木(丈夫なノイバラが使われることが多いそう)に、増やしたい種類のバラの枝(芽のついている部分。台木に対して穂木という)を接いで栽培する方法。あまりピンとこないのだけど、バラは種からも育つ。一季咲きのオールドローズ、原種、シュラブの中には秋花のかわりに実を結ぶものがあって、そこに種が入っているのだ。

バラの実。英語のローズヒップの方が今や一般的になってしまったけど、“バラの実”と呼ぶほうがなんだかロマンチック。丸くふくらんだものからトゲの密集しているものまで、かたちもさまざまで、野山では鳥たちの冬の貴重な食糧にもなるのだとか(そういえばこのまえ、隣の隣の家のバラの実をじっと見つめる鳥さんを目撃した)。食べ残しの種は土に落ち、そこからまた新しい芽が出てくる。ロザリアン上級生にもなると、自分で雄しべと雌しべを交配して実をつけさせ、そこから取った種を蒔いて新しい品種をつくったりもするらしい。男のロザリアンは、それにマサコとかユキサンとか、自分の恋人の名前をつけちゃったりするんだろうな。
photo
秋花のかわりにつく実は、どことなく花のおもかげを残しているのだとか。









photo
鳥さん。


photo
バラの実。



Back

(c)1998 Aoki Concept Designing Co.,Ltd.