A Rosarian's Diary
6月9日 晴れ

ものごとには順番がある。花の世界を見ているとそれがよくわかる。バラの番は終わり、ちがう花々が美しく咲いている。アジサイがとてもきれい。近所を歩いていても、かわいそうに、いまでも摘まれていないバラは、枝にうなだれてしなびている。

それにしても、私の花がら摘みは少し性急すぎた。2番花を期待していたのだが、サマースノーはどうやらあの1回で終わり。もっと枝につけて楽しめばよかった。あの1回のための1年だとしたら、ちょっと割に合わないなあ。昔はもっと長く時間差で咲いていたような気がするのだが、やはり木が衰えているのだろうか。花の後、すっかり元気がなくなったことも気にかかる。昨年のいまごろ、私はサマースノーの生い茂る葉にすごく心が慰められていた。植物いじりが好きになったのも、そのおかげだったのに……。今年はアオムシ、ハダニ、ウドンコ、黄色く枯れて落ちる葉も多い。落葉は新陳代謝かもしれないが。

告白しよう。希望の星、ベーサルシュートにもウドンコの手が伸びたのを見た私は、どうにもつらくなって、今日ついに殺虫殺菌剤を買ってしまった。フマキラーのカダンD。一応“植物にやさしい水性タイプ”だ。ただ、容器に書かれた注意書きの多さには驚いた。やっぱりとても怖いものなんだ。“作業後は衣服を交換し、他のものと分けて洗濯”しなくちゃならないなんて。つまりは、力不足のサリンとかヒ素のようなもの?……じっと考えている間に日が暮れて、今日は結局トライせず。お礼肥だけあげる。今月の下旬は春のせん定の時期なので、そのときに大幅に枝を切ることで何とかなるかもしれない……。明日もし風がなければ、ウドンコの元凶となったミニバラにだけこっそり試してみようか。
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井の頭公園へのお散歩途中みつけた、ふしぎな花ふたつ。














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空気に水が含まれる6月には、青い花が似合うような気がする。アジサイはその代表。



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