A Rosarian's Diary
5月24日(月) 雨

セントセシリアの蕾がようやく色づいてきた。が、心配なのは、いまだ蕾がひとつしかついていないこと。この子は最初から病気がちで、葉をけっこうむしってしまったので、それがいけなかったんだろうか。蕾がどこからできるかが、いまいちよくわからない。ウドンコ病から派生しているように見える病気(葉がしわしわに乾いている。黒点のようなものも)もひどく、ゆううつ。粉粧楼(4月22日の項・参照)にもウドンコがつき、これもゆううつ。つるバラには、ふたたびアオムシらしきものがつき、葉の一部に、あのいやな透け模様が入りはじめた。まだ少ないので、とりあえずやられた枝を切り取ることにする。

バラほど病気や害虫がつきやすい花は、ほかにないそうだ。栽培の歴史が長いために、虫や菌がバラとつきあう頻度が多く、“これはうまい!”という情報が遺伝子に組みこまれた病害虫の種類が多くなったという説もあり。また、バラは世界じゅうで営利栽培されているために農薬をかけられる面積も多く、そのため農薬に対して抵抗性のある悪玉がどんどん生まれて、薬が効かなくなったという説もあり。農薬は使わずここまで育ててきたけれど、今日の曇天のせいもあってか、病気や虫たちとの戦いにはちょっとげんなり。それに、病気をしている植物というのは決して美しくないから、意識的に見ないふりをしている自分を卑怯に思う。

でも、見て自分がいい気分になるために農薬を使う? だいたい植物を、何のために育てているんだろう? 観賞するため? それとも育てること自体が楽しいから? そのへんの根本が混乱してきた。そもそも、バラはどう思っているんだろう? 病気や虫に慢性的にやられ続けるのと、農薬で即効治療してもらうのと、どっちがいいと思っているんだろう? 夢にバラの精でも出てきて、お告げをしてくれるといいんだけど。

果実に関するノート。
●驚くべきは桃。無口だった人が急にオシャベリになったような豹変ぶり。
●ブルーベリー、グミ。ともに花が着実に実になりつつある(あれ? “着実”って実が着くって書くのね。この言葉、そこから来たの?)。収穫の時期はもうすぐ。
●オリーブの花はひっそり咲いて、ひっそりと散っていた。


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セントセシリアの最初の蕾。ぽっこり。







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グミも、ブルーベリーも、着実に花から実に。食べれるのかなあ。











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グミの実


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ふんわりと咲くサマースノー。ほんと、夏の雪だ。



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