A Rosarian's Diary
2月27日(金)曇り

泣けるほど忙しかった2月。『園芸家12カ月』のカレル・チャペックをして“……この月たらずの、ぜんぜん信頼できない月は、不機嫌なことと、変わりやすいことにかけては、断然ほかの月よりうわてだ。(略)昼間は甘言をもって灌木の芽をおびき出し、夜になるとその芽を火あぶりにする。(略)閏年には、五月というあのすばらしい月を、一日ふやして三十二日にすればいい。”とまで嘆かせた、2月も終わり。主人の怠慢などものともしないプランツたちは、見事に“昼間の甘言”にだまされ、涼しい顔で春をはじめている。

まず、スノードロップと同時に植えたブラックリリーの球根から芽が出た。2個のうちの1個。“まだかな、まだかな”とずっと待っていた。もしかしたら、だめかなとも思っていた。球根から出る芽って、むっくり寸胴で、はじらいながら“コンニチワ”という感じ。ほんとにかわいい。バラさんたちには、マルチングのわらをどけて2月分の肥料をあげる。つるバラにもミニバラにも、根元に小さな芽を発見。うわっ!と思う。でも、もしかして、つるバラのこれは“台芽”という台木の芽かもしれない。台芽を育ててしまうと、肝心の木の勢いがなくなるらしい。4月頃まで様子を見てから、取りのぞくことにする。台芽は7枚葉。色もかたちも、ベーサルシュート(秋に花をつける主枝)とはちがうらしい。

ぐみ、桃、すぐり、ガクアジサイ、オリーブ、ブルーベリーにも化成肥料。ひょろひょろのオリーブは、思いきってひと枝をせん定。
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つるバラの根元から出た芽(株の右側に顔を出した黄緑色の小さい芽……わかります ?)。この子は果たして台芽か? それともベーサルシュートか。









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ブラックリリーの芽。ようやくハジメマシテです。

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ミニバラにも小さな芽。マルチングのわらの下で、すでにこんなにのびていた。



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