A Rosarian's Diary
2月2日(火)くもりのち晴れ

朝9時半起床。新聞を読みながらボケーッと朝ごはんを食べてたら12時。しまった!とあわててエプロン(園芸用。京都“一澤帆布”製)をかけ、ベランダに出る。昨夜バラの参考書を読み返していたら、ミニバラのせん定がぜんぜん甘いことに気づいた。まずはそのやり直し。全体を3分の1ほどに刈りこむ。新しい芽も初々しい葉もいっぱいでかわいそうな気もしたが、思いきってはさみを入れる。うどんこ病の枝も、すっきりさっぱりぜんぶ切る。

でも、新しい枝を育てるために、古い枝、弱い枝、病気の枝を切るせん定という作業は、あたまでは理解できても、まだどこかに抵抗がある。死んだら元気な若者に角膜をゆずるとか、人間でいえばそういうことに近いのかなあ。雑草(この鉢に生えなければそんなふうには呼ばれなかった)を抜くのも少し“なんだかなあ”と思うし、園芸ってのは、自然と親しみながらも、自然をえこひいきして、自然に逆らうものなんだ。いやいや、自然を、庭なんていうミクロコスモスに詰めこむことが、そもそも不自然なんだろうな。sigh。

ベランダで哲学してると、あっというまに時間がたつ。冬は日が短い。こんなことはしていられない。つるバラだ。これが大問題。鈴木本によると、 ●1年めの枝には手を入れず ●2年めの枝は半分 ●3年めの枝は根元から切る らしいが、まずどれがどれやらわからない。なんたって、この子には4〜5年めの枝だってまだあるし、小枝も入り組み、のび放題。

が、とりあえずあたりをつけ、元気のよさそうな外芽のうえにはさみを入れていく。古い枝の命とひきかえに、春に白い花がぽんぽんと咲き誇る。そのようすをイメージしながら、ぱつんぱつん。切りすぎた髪の毛だってのびるんだから、きっとなんとかなるだろうと、今度はこれをできるだけ水平にのばし麻ひもで止めていく(誘引)。柔らかく曲がりやすい枝からトレリスに止めていったら、筋書通り(誰の?)、古参の枝の居場所がなくなった。先には新しい枝や芽をいっぱいつけている。でも、この枝は、ずっと昔に切られているべき枝。覚悟を決めて……と思ったら、枝が太くて私のはさみではとても切れない。明日いちばんに、のこぎりを買いに行かなくちゃ。
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春から夏までベランダにいたアシナガバチの巣。秋にはもういなくなっていたけれど、その巣がある日、ぽろりと落ちた。








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キッチンガーデンのハーブ。葉のあるものは、今はこれとオリーブくらい。

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せん定したミニバラ。すっかり風通しがよくなりました。



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