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09. アオリイカの季節


闘 争 と 愛 の 交 歓 と


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産卵のための群れ
(外套長はオス40cm、メス30cm)
(静岡県・富戸 水深20m))
産卵中のメスをオスが上から
ガードする(静岡県・富戸 水深15m)
メスは1回の産卵で1本の卵のうを
産みつける(静岡県・富戸 水深15m)
アオリイカは北海道以南、インド洋〜西太平洋に広く分布し、オスの胴長(腕と頭の部分をのぞいた長さ)は最大で45cmに達する。産卵にやって来るアオリイカは、群れをつくるのがふつうだが、群れのなかには独身イカも多い。ペアをつくれないオスは、しかたなくペアのあいだに割りこんでいく……。必然的にオス同士のケンカが始まるのである。 photo
オスは交接腕をつかって精包という精子の入った
カプセルをメスに渡す(静岡県・富戸 水深15m)

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オス同士は優劣を決めるために
激しく威嚇し合い争う(静岡県・富戸 水深15m)
メスをめぐって、組んずほぐれつの
取っ組み合いのケンカ(静岡県・富戸 水深15m)

photo 独身オスのちょっかいは、産卵中にも行われる。このためペアのオスはメスが産卵床に卵を産みつけているあいだも、上からしっかりとガードし警戒を怠らない。もちろんオスのガードは、同種のオスに対する警戒だけではなく、捕食者たちからメスを守る意味もある。産卵中のメスはもっとも無防備な状態だからだ。
産みつけられた卵のうは、ぶどうのような
房状のかたまりに(静岡県・富戸 水深12m)
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