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07. 海中、住宅情報


ひ と り 暮 ら し 派 vs 同 居 派


独立独歩のハゼは、自分で巣穴をもって住んでいる。ふだんは、穴の上をヘリコプターよろしくホバリングしているが、危険を察知した瞬間、一気に巣穴に飛び込んで逃げる。

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サンゴ礁の海底に巣穴をもつ、ハタタテハゼ
(全長5cm、フィジー・水深20m)
危険を感じて、穴に逃げ込む


同居派のハゼは、エビの掘った巣穴に仲よく暮らすものが多い。巣穴づくりは名人のエビに任せて、ハゼはガードマン役をかって出る。“仲よきことは美しきかな”の共生関係だ。

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ヤシャハゼ(全長6cm)と
ランドールテッポウエビ(体長3cm)
(沖縄・水深20m)
ネジリンボウ(全長6cm)と
ランドールテッポウエビ(体長3cm)
(伊豆半島・水深20m)
クビアカハゼ(全長7cm)と
コシジロテッポウエビ(体長4cm)
(沖縄・水深10m)


共生関係の名コンビが、ダテハゼとテッポウエビだ。テッポウエビは、小石や貝殻などを使って天井や壁を補強し、小部屋もある立派な巣穴を掘る。ダテハゼは、家づくりにはいっさい参加しないが、入り口に陣取って、見張りを続ける。穴から出るのも、必ずダテハゼが先に顔を出し、様子をうかがってからテッポウエビが現れるという順番。ダテハゼは、ただの居候ではないのだ。

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ダテハゼ(全長10cm)とニシキテッポウエビ(体長4cm)(伊豆半島・水深15m)




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