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04. 海の忍者


忍 法 帳 ご 披 露


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全長40cmのマダコ、
擬態の術
(静岡県・伊豆海洋公園 水深6m)
全長50cmのマダコ、
木の葉隠れの術
(静岡県・富戸 水深10m)
全長15cmのスナダコ、
土トンの術
(静岡県・伊豆海洋公園 水深20m)


タコの忍術はさまざまだ。よく知られているスミ吐きは“煙幕の術”で、敵がスミにとまどうあいだに、タコは泳ぐ方向を変えて逃げる。タコのスミは、イカのものにくらべて粘性が低いので、拡散しやすく煙幕になりやすいのだ。しかも、逃げ足はジェット噴射なみ。漏斗から水を勢いよく吹きだして、そのジェット推進で泳ぐ。


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全長50cmのマダコ、煙幕の術
(静岡県・大瀬崎 水深8m)
粘性が低く拡散しやすいタコのスミ
(静岡県・富戸 水深10m)


タコは、岩場を使った“擬態の術”や海藻に隠れる“木の葉隠れの術”といった、カムフラージュもお得意。砂に潜って、“土トンの術”を披露するものもいる。また、逃げの一手だけでないのも、タコの忍法。ヒョウモンダコは敵が近づくと、コバルトブルーの輪状紋を現して威嚇。マダコも体色を目立たせ、傘膜(さんまく)を広げて大きくなり、敵を脅かす。“変身の術”とでもいうのか、闘い方も知っているのだ。


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咬毒(こうどく)をもつ
ヒョウモンダコ
(静岡県・富戸 水深15m)
全長10cmの
ヒョウモンダコが、カワハギの
襲撃を受ける
ヒョウモンダコは
警戒色を現して、
カワハギを威嚇する




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