おさかなのついたアイスランドのコイン。カニにびっくり。1クローナはだいたい1.63円だそう。



ロッタ 今日はお客さまが来てくれるんでしょ?

ノンノン そう。これまでのお話にも“北欧に行った友だち”ということでよく登場しているんだけど、私の長年の友だちでオカオさんという人が来てくれるの。白木のバターナイフをくれたのも、ムーミンママの絵はがきを送ってくれたのもオカオさん。スタイリストだから、撮影の仕事で何度か北欧に行っていて、つい最近は北の北のアイスランドにも! アイスランドってどんなとこか興味津々だから、そのお話を聞こうと思って。あ、来た来た。

オカオさん こんにちわ

L こんにちわー。

N いきなりだけど、アイスランド、どうだった?

O いいトコでしたよ。


やさしいパープルのミトン。こんなニット製品がたくさん売っているそうです。
N いいトコとは?

O ……クリーンなんだよね。においも感じないし。

N え? それ、どういうこと?

O はじめての経験だったんだけど、成田に着いたときに“なんてくさいんだろう”って思って、そのとき、“あ、アイスランドは無臭だったんだ”と気づいたの。よく外人のモデルが、日本はおしょうゆくさいとかお魚くさいとか言うんだけど、その感じがはじめてわかったというか、自分の国のにおいをはじめて知った。水道の水も、いつもよりずっと薬くさく感じて。


手編みのソックスは、オカオさんの知りあいの赤ちゃんへのおみやげ。なんて、しあわせな赤ちゃん。
N 東京でマヒしていた感覚がニュートラルにもどったんだ。

O 空気もすごく澄んでいるから、遠くまでよく見える。夜中に着いたんだけど、白夜だから、2時ぐらいからもう明るかったよ。明るいのに、あたりまえだけど街はひっそりとしていて、“ああ、すごくふしぎなところに来てしまった”っていうのが最初の印象。

L 白夜……あこがれの。

O 空もすごく青いの。でも木はほとんどなくて、緑があってもコケむしてるぐらいの感じで、ゴツゴツとした岩場がつづいてる。やっぱりアイスランドに撮影で行った知りあいのマエダさんが、“月ってこんな感じかなと思った”って言っていたんだけど、まさにそんな感じ。グレーの世界。

N へえ。


ボアつきムートンのミトンとソックスのキーホルダー。
O おうちには赤いペンキとかで色がぬってあるんだけど、それってきっと、そんな色でもつけておかないと、気分が落ちこんで、しかたがないからなんじゃないかな。冬なんかノイローゼになりそう。私が行ったときは夏だから、タンポポやルピナスがいっぱい咲いていたけど……。