navidate
■出発を目前に、シアトルへ。

5月17日を出発の日と決めた。特に理由はない。NYの友人が、出発は吉日にしたほうがいい、調べてやろう、と親切に言ってくれたが、僕はあまり関心のないことなので断る。ただ、週末をさけたかったから、月曜日の17日を選んだだけです。

自転車の調整その他で、出発前に少し余裕がほしかったので14日にNYを発った。以前からシアトルは美しいと聞いていた。とくに日本人は、皆そう言う。しかし、降雨量の多いことでも有名です。我々の泊ったB&Bは、大きな木が庭の両側に繁り、中央は緑のあざやかな芝生に色とりどりのチューリップが咲いている。崖の上にあるこの家から、大海が、静に遠く遠くまで広がっている様を見る。どこを向いても花木が優しく色で飾られ、長い旅立ちの前の心に安らぎをもたらせてくれる。

今年のシアトルは異例の寒波におそわれた。積雪は史上最高をマークし、例年の倍以上だった。そのため僕の予定している山道、ルート20の開通が1か月近くも遅れた。開通日には待ちに待った多くの土地っ子が、セキを切ってドライブに来たとか。しかし、山では今も雪が降り、雪崩に要注意だそうだ。

悪天候で海抜0mからスタートして、2000m以上の山越えは不安だし、とくに山頂近くは宿泊施設がない。しかも、大きな山越えは3つもある。雪山でキャンプをする装備を自転車に積みこむには重過ぎる。困る僕を見かねてか、ワイフのマドレインが、1週間勤めを休んで車で伴走することを申し出てくれた。ありがたや、ありがたや。

シアトルの空は一面灰色だ。冬空のように重い感じではないが、不気味に思われる。気のせいだろうか。