2000年8月28日 八島ヶ原湿原 長野県・霧ヶ峰湿原より

秋の気配の濃い、天然記念物の長野県の霧ヶ峰湿原の中の八島ヶ原湿原です。8月下旬現在で、気温は午前中は10℃台で、午後も気持ちよい秋風が吹いております。霧ヶ峰は長野県下諏訪町の東にあり、昭和35年6月10日に国の天然記念物に指定された3つの植物群落からなっています。
 1:八島ヶ原湿原植物群落(34ha)標高1,632m
 2:踊場湿原植物群落(28ha)標高1,531m
 3:車山湿原(871ha)標高1,770m
これらと、まわりを取り囲むススキ草原や牧草地、唐松を主体とする植林地からなります。

今回ご紹介の八島ヶ原湿原も、ほかと同じ高層湿原と呼ばれる特殊な湿原で、水質は酸性、貧酸素、貧石灰などの特殊環境のために、矮小な植物が大部分で、これらが枯れても腐食せずに堆積して泥炭化し、新苗はその上に生長し、そのために湿原は付近の水面より高く盛り上がります。
八島ヶ原湿原の最高所は水面より7mも高く、泥炭層の厚さは8.5mあり、その生成には1万年を要しているといわれています。山の手前まではすべて湿原で、周遊路があり、また、ほかの湿原への道もあります。道やリフトが整備されているので、トレッキング初心者の私でも楽しく歩けましたし、腰の曲がった90歳のおばあさんにも湿原や山の頂上でお会いしました。


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