2000年8月6日 平和祈念式 広島県・広島市より

8月6日は、歴史にも残る、世界初の原子爆弾が広島に投下された日です。広島では毎年、ここ平和記念公園にて慰霊式・平和祈念式を行っていますが、それも今年で55回目を迎えました。当日は暑さにも負けずたくさんの人々が集り、式に参加していました。時が経つにつれ、忘れられてしまいがちな戦争の悲しみですが、この日を通してだけでも、思い出し、語り継いでいきたいものです。


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平和記念資料館。この日、いつもはない幕がかかり、式の開催を告げていました。この資料館は1994年に新たに開館し、展示物にいっそうの充実をみせています。


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この像は、千羽鶴を折れば病気が治ると信じ短い人生を終えてしまった少女の霊を慰め、平和を世界に呼びかけようと建設されたものです。この日は、いつもにもましてたくさんの折り鶴が寄せられていました。


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公園内のほぼ中心に位置する原爆死没者慰霊碑は、平和公園のシンボルともいえる存在ではないでしょうか。原爆犠牲者の霊を雨露から守りたいという願いから、家型ハニワに設計されたそうです。慰霊碑の中向こうには平和の灯や原爆ドームが見わたせるようになっています。

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近年やっと公園内への移動が果たされた、韓国人原爆犠牲者慰霊碑。国を象徴すべき動物、亀によって石碑が支えられています。原爆投下当時、20万人の犠牲者がでましたが、そのうちの20%が韓国の方だったということです。

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いまや広島の最も大きな行事の一つといえるのではないでしょうか、とうろう流しです。死者の冥福を祈り、平和を願うメッセージをいれたりして、流します。夜になり暗くなってくると、とうろうの中のろうそくの光がなんとなく物悲しい、静かな情景をつくりだしていました。