2000年8月2〜7日 青森ねぶた祭 青森県・青森市より

期間中、300万人を越す観客が全国から訪れる、青森ねぶた祭。国の重要無形民俗文化財にも指定されています。今年は、子供ねぶたが約18台、大型ねぶたは24台が運行され、ねぶたとともに自由に参加、踊る人たち=跳人(ハネト)は20万人を越えていました。


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祭のはじまりは、“もつけ太鼓”“じょっぱり太鼓”などとも呼ばれる、青森の大きな“凱旋太鼓”の奏でるねぶた囃子から。


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台車を含めて、幅9m、奥行7m、高さ5m。この制限のなかで作られる青森のねぶたは、重さが約4トンあります。曳き手は、1台につき30人前後です。

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ねぶたは上下左右に大きく揺れ、ときにはぐるぐると何回転もまわります。笛と扇でそれを指揮するのが“扇子持”。この扇子持と曳き手の息の合った運行に、観客は大きな拍手を送ります。


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ねぶたを上から見てみました。どこから見ても、手を抜くことなく作られていることに改めて感心。

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浴衣に、華やかな色のたすきやしごきを巻き、全身に鈴を縫いつけて、花笠をかぶる……これがねぶたといっしょに、お囃子にあわせて跳ねるハネト。1台のねぶたに約2000人がついています。青森ねぶたの掛け声は、“ラッセーラー・ラッセーラー”。

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今年、最高の賞“ねぶた大賞”を受賞した“大泊の鬼”。ねぶたは、“ねぶた師”が前年の秋から歴史的な物語などを題材に構想を練り、雪融けと同時に作業に入り、7月末に完成する1年がかりの芸術品。祭が終わると一部保存されるものを除いて、燃やされます。
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ねぶた祭の原型は、“燈篭流し”。街中をゆらりゆらりと迫ってくるねぶたは、まさに“おばけ燈篭”。

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毎年8月7日は、ねぶた祭の最終日。フィナーレは、青森湾での花火大会と、受賞したねぶたの海上運行。大きないかだに乗ったねぶたと囃子方、曳き手が海上でも“ラッセラー”の声とともにねぶたを揺らします。