1999年12月8日 下阿古谷の寒天作り 兵庫県・猪名川町より

猪名川町下阿古谷(いながわちょう・しもあこたに)。下阿古谷では、昔から“寒天作り”が有名です。明治18年ごろから、冬になって気温が下がると、外で寒天を固めてこの村の冬の風物詩となっていましたが、平成2年からは、冷蔵庫も使用するようになり、年中製造されています。しかし、干すのは昔ながらの方法で、戸外に並べて乾燥させています。たくさんあった“寒天製造”の家も、現在ではこの井谷家だけになりました。でき上がった寒天は、能勢の名物“でっちようかん”の材料となり、また大部分は、京都の業者が買い取り、和菓子や料理に使われます。作業場では、若者2人がキビキビ働いておられました。“ちょっと見せて下さいね”というと、手を止めないまま“いいですよ、どうぞ!”と元気な声で言ってくれた笑顔が輝いていました。


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昔と同じ方法で、戸外で天日で乾かします。以下、寒天の作り方です。

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テングサを大きな釜で煮ます。


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下まで煮たものに、重しをして、液だけ抽出します。

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木箱に流し入れて固めます。


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この突き出しで、抜きます → 板に並べて乾燥します。