Think about Deforestation!


03 森林減少への取り組み、私たちのできること


世界の森林と密接につながる私たちの日常生活。
私たちの身のまわりには、木材を原料とする多くのものが存在します。木造家屋や家具のように長期間利用できるものから、ディッシュペーパーや新聞紙など、日常生活のなかで消費していくものまで、実にさまざまです。

わが国で利用される材木の多くは海外から輸入されており、最近ではその70%ほどが輸入によるものです。輸入される木材のうち、針葉樹材の大部分はアメリカ、カナダからですが、熱帯産の広葉樹材に関しては、マレーシア、インドネシアなどの熱帯アジア諸国から輸入されたものがほとんどです。

日本では1960年代より外材輸入が自由化され、これを契機に南洋材と呼ばれる原木がアジアの熱帯林から大量に輸入されました。こうした原木は、いわゆる天然林から伐採されたものであり、輸出する側も輸入する側も、森林を維持し、持続可能な再生産を図ってこなかったことは事実です。このことが熱帯林の劣化、消失を招いたこと、そしてわが国を含む先進諸国の大量消費社会が、途上国の自然資源にダメージを与えることで成り立っているとの認識を忘れるわけにはいきません。

このように、私たちの生活が世界の森林と深い関わりをもつことを理解し、木材資源の有効利用を心がけることが、私たちの“できること”ということになります。紙のリサイクルに関しては世界最高水準にあるわが国ですが、同時に紙の消費量も世界有数であることをお忘れなく。



■紙・紙板の1人あたり消費量およびリサイクル量

graph01

注)消費量は1988年の数値。リサイクル量は廃棄された紙のうちリサイクルされた量で1987年の数値。

資料:レスター・R・ブラウン(加藤三郎訳)「地球白書1991-92」ダイヤモンド社,145頁より作成。



back


(c)1998 Aoki Concept Designing Co.,Ltd.