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01 森林減少とは? その原因は? | ||
なぜ、熱帯林が減少していくのか? 直接の原因としては、1)過度な焼畑耕作 2)薪炭材の過剰採取 3)森林以外の用途への転用 4)不適切な商業伐採などが直接の原因とされています。しかし、これらの原因の背景にあるものは、開発途上国における貧困、急激な人口増加などの問題なのです。 |
1)過度な焼畑耕作 焼畑耕作は、伝統的に行われていた農法ですが、近年では、人口増加により新たに参入した住民による焼畑の影響が大きくなっています。熱帯林減少の直接の原因を地域別にわけてみると、熱帯アフリカではその70%以上を焼畑耕作が占め、同様に熱帯アジアでは49%、熱帯アメリカでは35%を占めます。世界全体でも約45%と最も高い割合を占めています。 |
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2)薪炭材の過剰採取 開発途上国では、燃料の多くを木材に依存しています。このため、丸太生産量に占める薪炭材の割合が平均80%と高く、用材は20%に過ぎません。(逆に、先進国では薪炭材は15%に過ぎず、他は用材です:FAO『Yearbook Forest Products 1994』より) |
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3)森林以外の用途への転用 放牧地、農地への転用、移住、入植など、いずれも急激な人口増加が要因となっています。 |
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4)不適切な商業伐採 森林を伐採しての用材生産は、多くの場合、商業的価値のある特定の樹種だけを抜き取る方式が取られます。2)にあげたとおり丸太生産量に占める用材生産の割合は低いものの、周囲の樹木にまでかなりの影響が及ぶこと、伐採に利用する林道が焼畑の奥地への進出につながるなどから、間接的に森林破壊につながる要因となることが指摘されています。 |
■各地域の熱帯林の減少状況
![]() 資料:FAQ「森林資源評価1990プロジェクト第2次中間報告」1991年より作成 |
【表2】国土面積に占める森林の割合の高い国
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