“スウェーデンの基礎学校は、7歳からの1年生にはじまって9年生まで、日本の小学校と中学校を合わせたものです。登校日は約180日で、1年の半分はお休み。しかも夏休みの宿題なんてナイ、じつにゆとりに満ちています”
6月初旬から8月中旬までの長い夏休み、子どもたちは両親といっしょに、サマーハウスで自然の楽しみ方を学ぶのだそうです。サマーハウスは郊外の家、別荘というリッチな感覚よりももっと身近なセカンドハウスといった意味あいが濃いものらしい……。泳いだり、魚を釣ったり、森を探検したり、それは楽しい時間なのでしょう。
“ヨーテボリ市のなかでも、音楽と環境教育に関して評判の高い「フロータ基礎学校」を訪れたことがあります。7年生のクラスで、カン詰のなかの汁にどのような化学物質が混入されているか調査してました。スーパーでカン詰を買い、汁を試験管に取り、さまざまな化学反応を調べているんです。どこの国のカン詰にいちばんカドミウムが多いか、そして、それはからだにどんな悪影響をおよぼすのか。熱心に説明してくれるんです”
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『スウェーデンの分権社会』/伊藤和良著(新評論刊)2,400円。この本は、福祉や環境面で先駆的な政策を発信している、スウェーデンのヨーテボリ市のさまざまを紹介しています。伊藤さんが基礎学校を訪れた話も書かれているので、ぜひご一読を。 |
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