Following the Pass of Polar Bears.


ブリザード  風そしてブリザード

赤道で暖められた空気は上昇し赤道低圧帯をつくるが、吹き上げられた空気は、地球の自転の影響を受け方向を曲げられ、南北回帰線付近の亜熱帯高圧帯で下降する。下降した空気は、赤道へ戻るものと、高緯度方向へ向かう風とにわかれる。
赤道へ戻る風を貿易風(偏東風)といい、地上では北東の風となる。もう一つの高い緯度に向かって流れる風は、地上では南西の風となる。高緯度では西風となり、ジェット気流(偏西風)という。
三番目の風は、極地(北極や南極)に比べて、中緯度の地域が暖かいため、空気は中緯度で上昇し、極地方で冷えて下降し、緯度50〜60度付近の地上で北東の風になる。これを極偏東風という。何も遮るものがないチャチルでは、強い極偏東風が吹きこむ地域になる。しかし現地にいると、風がない日もあるし、あっても貿易風ほど強くはない。
極点では、冬に1日中太陽の昇ることのない日を“極夜”というが、極夜には極地方特有の強い低気圧が発生し、これを“極夜渦”という。この低気圧が接近すると、気温が急降下して、空からの雪を伴うだけでなく、地上の雪や氷をも巻きこんだ強風となる。これがブリザードである。


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        参考資料:『-図解雑学-気象のしくみ』
        村松 昭男監修/オリンポス著
        ナツメ社1998年刊 Page99「大気の大循環」